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第41回 「ブドウ畑の宝」

米国の教育行政・道徳教育の第一人者であるウィリアム・ベネットが著した「魔法の糸」の中に、「ブドウ畑の宝」というタイトルの話(フランスの寓話)があります。
死を間近にしたブドウ農家の農民家族の話です。

これ以上治療を続けても、自分は助からないと死を悟った農民が息子たちをまわりに呼び集め、遺言を告げました。

「息子たちよ、私はもうすぐ死ぬ。その前に私のブドウ畑に秘密の宝物があることを教えておこう。畑を掘るがよい。すると宝は見つかるだろう」

父親が死ぬと、欲深い息子たちは鋤と熊手を持ってブドウ畑の土を何度も何度も掘り返し、そこに埋まっているらしい宝物を捜そうとしました。
しかし、掘っても掘っても、何も見つからず、息子たちはすっかり落胆してしまいました。

ところが、どうしたことでしょう。秋になると、ブドウはこれまで見たことがないほどの素晴らしい実を実らせたのです。
そこで息子たちはようやく気づいたのです。

自分たちが土を一生懸命掘り返したから素晴らしいブドウが実ったことを。
そして、苦労をせずに得られる宝物はないことを。