第17回 公職を務めるということ
代表取締役 青木 正紀
地域に根を張って事業を営む経営者の中には、公職を務めている方も少なくありません。私も令和7年10月まで6年間、石岡商工会議所の会頭を務めさせて頂きました。現在もいくつかの公職をお引き受けしています。
「本業より公職が忙しいのではないか」と言われることもありますが、そのたびに弊社
の原点を思い返します。
アオキ株式会社も、私自身も、地域に育てられてきました。創業者・青木治郎吉は越中富山出身で東京で修行をした後、のれん分けにより石岡へ移り住み、“よそ者”として商いを始めました。周囲に受け入れてもらうため、お祭りや町内の催し物に嫌な顔をせずに参加したのでしょう。仲間として認めてもらうまで、並大抵ではない努力を重ねてきたのではないかと想像します。
『地域のお役に立つ』『地域から信頼される』ことを何より大切にし、石岡の地で必死に汗をかいてきたその精神は、二代目、三代目へ、そして四代目である私へと受け継がれています。
地方企業にとって地域は単なる市場ではなく、共に歩む存在であるべきだと私は思います。企業が成長すれば地域が元気になり、地域が元気になれば企業も発展します。その循環を支えるために、公職は地域の課題を共有し、行政や学校、各団体、企業を結び付ける大切な役割を担っています。
もちろん、本業がしっかりしてこそ地域に貢献できます。社員とその家族を守り、お客様から信頼される会社であり続けることが第一であることは言うまでもありません。その責任を果たした上で、地域の未来のために力を尽くすことが、公職を担う者の使命だと私は思っております。
人口減少や人手不足、経済の停滞など、地域を取り巻く課題は一企業だけでは解決できません。だからこそ、それぞれの立場を超えて知恵を出し合い、未来を築くことが求められます。
私も創業以来受け継がれてきた「地域と共に生きる」という精神を胸に、本業と地域への奉仕、その両方に誠実に取り組み、次の世代へより良い地域づくりを引き継いでいきたいと考えています。
